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2010年を振り返って/2011年の抱負(暫定版)
 
   金子格 個人ホームページ http://www.it-aru.com/    
   


日記を書くほどまめではないが、何もせずに歳を重ねていけるほどほど潔くもないので、年に一度、前年の出来事のまとめと今年の展望を書いている。

これを他人が見ても多分あまり面白くないだろうが、お正月に暇な人などのために公開している。ちなみに、本人が見ると、「ああ、このころはこんな事を考えていたのだなぁ」などと思い出されて結構面白いものである。

といっても毎年元旦には完成した例しがない。2010年末は、旅行先でたっぷり時間があったのだが、ネット接続がいま一つである。というわけで1月1日はたぶん暫定版。その後随時追記しているが、別記なきものは1月1日掲載の内容である。

2010年を振り返って

私事
ことしはドレスデン
世界
かの国の将来
テクノロジー
原子力

 

2011年の抱負

経済
デフレ終了に備える
企画
googleが倒産すると...
大学
就職率
講義


・今年はドレスデン

年末年始はドレスデンで過ごした。

寒かった。街並みは美しい。A380遅まきながら初体験、快適。ホテルは非常によかった。

->詳しくはこちら。

 

・かの国問題

2010年はちょっといやーな雰囲気だった。いつ崩壊するか、アジア周辺諸国は常に恐れているわけだが、当方は別にだれに恨みがあるわけではないので、少しでも人的損失を避けてほしい。もちろん様々な関係者がいろいろな事態に備えて対策を考えてると思うが、歴史の悲劇は常に二重三重の不運が重なっておこる。様々な事態に柔軟に敏速に対応できることが重要だ。

心配ではあるが、平和的に解決できれば未来は非常に明るい。ヨーロッパや中国、ベトナムと比較すれば、停滞により失われたものがいかに大きいかは明白だ。この宿題が解決すれば、人口15億の世界で最も活力ある経済圏が出現する。

 

・原子力

2010年は高速炉の技術革新が注目された。現在普及している原子炉と異なり、濃縮ウランを必要とせず、放射性廃棄物の量も格段に少ない、夢の原子炉だ。メンテ不要なので、完全密閉してしまえば様々な国に輸出してもずっと安全に管理することができる。特許をしらべると2000~2010年に日本メーカーが大量に特許申請をしている。スパコンによるシミュレーションが容易になったことが、技術開発を後押ししている。量産化にむけて着々と技術開発が進んでいることがわかる。高速炉+電池が、次世代エネルギーの主役となるのではないか。かかわっている方々、とても期待しているのでがんばってください。

 

・デフレ終了に備える
デフレの弊害を疎む声は多いが現状でデフレの解消はなかなかむずかしい。企業、個人とも獲得した資産は、現金のまま保有した方が有利で、現金保有が進み、それがデフレを加速する。いわゆる現金資産バブルの状態だ。

しかし、今年こそはこの悪循環も解消するのでは。労働人口は減少に向かい、総量で貯蓄から消費にモードが変わった。企業も国内需要が期待できない以上、円資産を増やさず、海外資産や企業の獲得に向かいはじめた。多少はデフレも解消するのではないかなぁ、と期待している。

というわけで、今年もデフレ終了に備え、現金、円資産は最小にしている。デフレメリットはないが、少なくともデフレに寄与していないし、デフレ終了時の損失は最小にできる。


 

・Googleが終了すると...

Googleが終了すると何がおこるのだろう? こんな問題を議論してみたいと考えている。

たとえば終了の一つの形は、倒産である。もちろんgoogleの経営があぶないわけではないが、仮想実験として面白い課題を多く含んでいる。

企業が倒産すると、財産は一旦管財人の管理下におかれ、債権者に分配される。googleが倒産すると、googleのすべての資産も配分されるわけである。googleの検索データベースは当然資産とみなされると思われるが、どう分割処分されるのだろうか?

もちろん chapter 11(日本であれば会社再生法)を適用するのが合理的であることは間違いないのだが、これはあくまで債権者の合意が得られた場合のことである。債権者が、「それではいやだ」と拒否すれば、会社整理が義務づけられる。

私自身はこの問題の専門家ではないが、今年のFIT2011で、こういう問題に詳しい専門家の話を聞く機会が得られそうである。関心のある人はFIT2011のプログラムが公開されたらチェックしてみてください。

 

 

・就職率

今年こそ就職率アップをめざしたい。

2011年春就職は2010年春よりはよさそうに思えたが、結果は内定数で23%ダウンということで惨敗だ。(日銀調べ)。

まことに就職を支援する側の力不足であり、なんとか打開策を図っていきたいものである。

実際に学生の就職活動を支援していると、まずは就職への意欲の低さが目立つ。個人差はあるが、「就職が楽しみである」あるいは、「早く就職しなければ」、と考える学生は非常に少ない。一方で、当然全力で職業獲得にまい進する学生も多く、この時期に気に迷いのある学生はそれだけで就職市場からはとり残されてしまう。

職業が、いかに人生を豊かにするか、しっかりと伝えていきたい。

 

 

・講義

工芸大学の授業も7年目になった。新しいもの好きの性格ゆえ、いろいろ新しいアイデアを試してきた。結果はアンケート調査によれば、平均よりちょっと上程度か。まだ改良の余地は多く、本当の仕上げはこれからである。

だいたいの枠組みは完成したので、今年は効果の確認と品質の向上面から攻めていきたいと思う。

->金子の講義資料はこちら